「幕が上がる」のメイキング映像が2週間だけ公開されるというので、昨晩観に行った。おとといが初日で、昨日は二日目。19時10分からの回に、三十数人いる。
「NG集」というのが大っ嫌いだけど(仲間に迷惑かけてへらへらしてる映像を流してどうするんだ?)、そんなのはかけらもなかった。「もうちょっとここをこうしてみたら、もっと良くなるんじゃないか」「演技はものすごくいい、でも台詞の一部がちょっと飛んでる、さてどうしよう」といった、明快で真剣な作業の積み重ね。
「怒鳴ったり大声出したりしなくたって、きちんと物事は進んでいくんだもんね」と思ったら、以下のくだりが浮かんできた。
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厨房はいつも清潔で、気持ちのよい空気が漂っていました。この時、仕事場のありようや空気は、そっくりそのまま仕事に映し出されるのだということを知りました。簡潔、清潔、人間性。整理整頓がなされていることは、仕事がきちんとなされるための基本であることを語っていました。乱雑な厨房からは乱雑な料理しかうまれない。大声でわめきたてる厨房からは端正な料理はうまれない。(「十皿の料理」 斉須政雄 朝日出版社)
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のびのびと、穏やかで明るい映画になるわけだ。