「なぁんだ、サンタは、ニチイか」
むかーし、そこそこむかし、4~5歳児が、近所のスーパーの包装紙をながめて、そう言った(らしい)。
なんだこのクソガキ。
負けるもんか。(と、母は思ったらしい)。
そして翌年。わざわざ、遠くまで買いに出かけた。
いたいけ、じゃなかった、クソガキの反応。
「なぁんだ、サンタは、有楽町のそごうか」
有楽町? そごう?
そごうそごうと、盛んにテレビで流していた。覚えてるぞ、砂時計をひっくり返したような形が、どーんと画面いっぱいにせり出してきたの。
それから、さらにしばらく(三十数年)後。
なんかいろいろともかく、申し訳ありません!!と平謝りする横で、母と姉が「かわいかったよねえ」と盛り上がって、それならいいんだけど、でもそれだけでだいじょうぶだろーかと、おののく季節。