マーナのキッチンパキンブラシ、ドイツ製。
「ブラシに、長い柄がついてるの」
「えーっと、びんの底を洗うような?」
「違う違う、そうじゃなくて、丸いブラシに柄がついてるの」
力を入れずに鍋類ががしがし洗えて、たいそう便利な品物である。生協(パルシステムと生活クラブ、両方)で取り扱っていて、傷んだら注文すればよかった。台所雑貨の店でもよく見かけた。
「プラスチックじゃなくて、パキンっていう植物繊維のがいいの。馬毛はだめ、柔らかすぎて」
あまりにも熱心に語るので、友人は若干呆れて聞いている。
「それが! どこにもないのよ!!」
先日、台所用品売場で訊いてみた。「お取り寄せ、できますよー」と気軽に言われたけど、カタログには大きく×がついていた。「申し訳ありません、販売終了してます」。「他のメーカーでもいいんですけど、柄のついたブラシってないですか?」「上履き洗う形のしか…」。
こーんなに使いやすいのに、なんで? キッチンパキンブラシはどこ? 台所のはとうに耐用期間を過ぎてぼろぼろだというのに。