髪を切っている最中、「将来、ユーチューバーになりたいって子が、クラスに3人もいたんですよ」と、たいへん好もしくないという調子で美容師さんが言う。
ユーチューバー。自分で動画を撮ってインターネットに投稿する人々。それで稼げちゃったりする人もいる。なーんか楽しそうなこと適当にやっていいなーと、小学生が目標にしちゃう気持ちもわからなくはない。でも好もしくないという気持ちもわかる。「デイトレーダーになりたい」って小学生に言われたら、おそらく、げんなりする。そんな感じ。
「でも、まあ、ひとりで番組作る、制作会社みたいなものではあるわけですよね」と言うと、「まあ、そうですけどねえ」。彼としてはあくまでよろしくない事態。
もしその小学生が「番組制作を志しています。日常生活のふとした疑問を自ら検証し、さらに公表することで、社会に一石を投じたいと思います」と言ったら、反応は違うだろうか。余計ややこしいだけか。