いつも通り、洗濯物やら、あったかいほうじ茶やら(この時期、どっこにも売ってないのよ、御所望のあたたかいほうじ茶)を持って病室に行ったら、なんだかにぎやかである。
「今日から入院しまして…どうぞよろしくお願いします」と娘さんがあちこちに頭を下げている。「あの、おしゃべりなので……」と申し訳なさそうに付け加えている。
感染予防のためカーテンをかけている母は、基本的に会話には参加しない(もともとおしゃべりじゃない)。
そこで専ら、「はぴばーすでーの人」(2018/6/22 Happy birthday)と盛り上がっている。
はぴばーすでーの人は、「88になりましてねぇ。ここで誕生日だったんです」と語り出す。(この前の記事で「切ない」との感想がありましたが、ひとりかなしく歌ってるわけじゃなく、普段はかーなーり、しゃべってます)。
「あたしは、91なんですよ」と新入患者が話す。「昨日まで働いてたんですよ…えぇ、血圧が高くてね。目眩がしたもんだから」「あらぁ偉いですねえ」「いやいや、当たり前ですよ。あたしは寅年でね、ずいぶん千人針縫ったもんですよ」
まさか千人針の話を病室で聞くとは。
そして話は続く。
「お元気そうですね」「お若いですね」って、ここはいったいどこだ。