あちらこちらと、淡々と
by sister-sue(黒澤禎子)
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
検索
最新の記事
外部リンク
画像一覧
|
|
2018年 11月 26日
行間
あらたまの懐深き抹茶碗 初便り行間にある言えぬこと 山眠るまだ釣り合わぬ弥次郎兵衛 姫君の泣く夜もあらん古雛 骨壷をひく轆轤あり花万朶 花は葉に照る日曇る日荒ぶる日 故郷は父母在りてこそ辛夷咲く 思い出の外側におく朧月 夏足袋をきりり穿きしめ嫁ぎゆく 旧姓で呼ばれる街の白日傘 逝く夏の東京にある故郷の木 鴎外より漱石が好き鉦叩 胡桃割る定年という仕切り線 糸切歯赤い糸切る一葉忌 去年今年便箋一枚にて足りる
史訪会 金沢の旅三句
闇を這い忍び寄る笛加賀の雪 雪吊や小店に並ぶ絵蝋燭 地酒酌む茶屋の坪庭小米雪
(しほう 第7号 平成19年12月1日)
by sister-sue
| 2018-11-26 21:46
| 言葉
|